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取り扱い事例

216 被相続人(両親)の生前に、相手方(依頼者の妹)が被相続人預金を着服したかが問題になった事例

事案の概要

相続関係図

・Xが当事務所依頼者、Yが遺産分割の相手方、Aが被相続人
・●は、相続人、被相続人ではなく、既に死亡している人、
・○は、相続人、被相続人ではなく、生存している人
・横線は婚姻関係を示し、縦線は親子関係を示す(実線が実親子、点線が養親子)

被相続人A1は、依頼者Xと相手方Yの父
被相続人A2は、依頼者Xと相手方Yの母
Xは長女、Yは次女
A1、A2は同居。YはA1・A2と同居はしていないが、A1、A2と同じ県内に居住。Xは、A1・A2とは遠方に居住。
A1、A2は相次いで認知症を発症したため、二人とも老人保健施設に入所。入所手続は、近隣に居住していたYに任せる。
ところが、A1・A2が相次いで施設に入所した頃から、Yの生活ぶりが派手になった。
A1が死亡すると、Yが、A2とXが会うのを嫌がるようになる。Xは、Yの対応から、YがA1・A2のお金を勝手に使っていると考え、Yに対して、A1・A2の預金通帳を見せるように要求した。
Yは、A1・A2の預金通帳をXに見せることを拒否する。また、A1・A2の預金を勝手に使っていないと答える。
話し合いにならないため、Xが当事務所に依頼。

争った点と当事務所の事件処理

①争いになった点

YがA1・A2の預金を勝手に使ったか。また、使ったのであれば、いくら使ったか。

②受任後の処理と結果

受任当初はA2が存命であったため、A2に成年後見人を付けることを前提に、A2の預金口座の取引履歴を取得しました。ところが、取引履歴の取り寄せ中にA2が亡くなりました。
そこで、A1・A2の遺産分割協議を持ちかけ、その中でYによるA1・A2の預金の管理状況を問いただしました。
しかし、Yは、A1・A2の預金を勝手に使ったことは否定しました。
そこで、A1・A2の預金について取引履歴を調査するとともに、A1・A2の施設入所後の判断能力の有無について詳細に調査しました。
調査結果を基に裁判を行いました。
裁判でも、YはA1・A2の預金の無断使用を否定しました。本人尋問も行い、その結果による裁判所の心証も踏まえて、最終的には、Yが一定の範囲でA1、A2の預金を勝手に使ったということを前提として、YがXに金銭を支払う和解が成立しました。

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