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取り扱い事例

295 全く連絡がとれない相手方に対して、遺産分割調停を用いて早期に解決した事案

事案の概要

・Xが当事務所依頼者、Yが遺産分割の相手方、Aが被相続人
・●は、相続人、被相続人ではなく、既に死亡している人、
・○は、相続人、被相続人ではなく、生存している人
・横線は婚姻関係を示し、縦線は親子関係を示す(実線が実親子、点線が養親子)

遺産は実家の土地建物と預貯金。
相続人は長女Yと次女X。
長女YはAの相続開始時50歳を超えていたが、独身で働いたこともなく、実家でいわゆる「パラサイト状態」。さらに某宗教団体甲に傾倒し、Aの預貯金をAに無断で引き出して甲に寄付していた。
Aは、YがAの預金を勝手に甲に寄付していることに気が付き激怒し。「甲を辞めろ!辞めないのであればウチから出ていけ!」と強く迫ったが、結局Yは甲を辞めることはなかった。
Aは、「このままだと自分の預金を勝手にYに甲に寄付されてしまう」と感じ、自らの預金通帳、印鑑、キャッシュカードを全てXに託した。
Xは、Aから預かったキャッシュカードを使って、お金を引き出し、Xの医療費、税金の支払いの他、一部はXの子供の学費に充てた。
その後、Aが亡くなった。しかし、Yとは全く連絡がとれなかった。

当事務所における事件処理

(1)相続税の申告

本件は相続税申告案件でしたが、Xさんは全く申告の準備をしていなかったので、当事務所で税理士を紹介して、相続税申告の準備を始めました。
相続税申告は、相続人全員が同じ税理士に依頼することが望ましいので、Xさんが依頼した税理士から、Yに電話をしてもらったり、Yの住所(遺産である実家の土地建物)に手紙を送ってもらいましたが、全く連絡がとれませんでした。
そこで、相続税の申告は、Xさんだけで行いました。

(2)遺産分割調停

相続税の申告と並行して、遺産分割の準備も進めました。
Yとは全く連絡が取れなかったので、最初から調停を申し立てる方針でした。
Aの預金の取引履歴を調べたところ、Yが行ったとみられる出金が確認できましたが、その一方で、Xさんが行った出金も、Yが行ったと見られる出金額とほぼ同額に及んでいました。Xさんは、Aから「孫の学費のために自分のお金を使っていい」と言われていましたが、そのことを証明する証拠はありませんでした。
Xさんとしては、

Yが甲を辞めないのであれば、Yを実家の土地建物から追い出したい。
Yが勝手に甲に寄付したAのお金を返してほしいという希望を持っていました。

しかし、法律上、①の主張を裁判所に認めてもらうことは不可能でした。また、②の主張をすると、逆にYからも「XがAの預金を勝手に使った」という主張がされる可能性が高い状況でした。
そういった状況をXさんに説明した結果、「残った遺産を半分ずつ分ける」ということを目標にして調停を進めることになりました。
Yが出てこないことを半ば覚悟して、調停を申し立てましたが、調停が始まると、Yは弁護士を付けて、調停期日に現れました。
Yは、「XがAの預金を大量に引き出している。そのお金は遺産に戻すべきだ」「私はAと同居して、Aの面倒をずっと見てきたのだから寄与分がある」と主張してきました。
こちらは、「Xさんが引き出したお金は全てAの了解を得ている。遺産に戻す必要はない。」「あなたはAの了解をとらずにAの預金を使っているが、早期解決のためにはその点は不問に付してもいい」「あなたに寄与分など認められない」と反論しました。
その結果、当初の予定とおり「残った遺産を半分ずつにする」(Xさんが行った出金は遺産に戻さない。Yに寄与分はない。)という内容で、早期に調停が成立しました。

以上

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