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よくわかる相続講座

遺言書の種類と選び方

最近は、エンディングノートが書店に並ぶなど、遺言書に関心を持たれている方が多いと思います。
遺言書には、法律上いくつか種類があります。
この動画では、
 ・どのような種類の遺言書があるか?
 ・それぞれのメリット、デメリットは何か?
を説明しています。

多くの遺言書と遺言書にまつわるトラブルと見てきた経験から言うと、手間と費用はかかりますが、公正証書遺言がお薦めです。

なお、「どのような内容を書くか」については、
次の「遺言書を書く場合に注意すること」でポイントを説明していますので、参考にして下さい。

動画編

テキスト編

こんにちは。ロウタス法律事務所の弁護士の高橋です。今回は遺言書にどういった種類があるのか、何を選べばいいのかというお話をしていきます。

(0:16~1:54)
まず遺言書なんですが、色々と種類がありまして普通方式と特別方式っていうのがあります。この特別方式というのはめったに使うものじゃないのであまり知らなくてもいいんですが、何か事故にあって急に亡くなってしまいそうだとかですね、例えば伝染病などで隔離されてしまっているとかいう場合に使うようなものなので、まあ今こうしてインターネットでこのビデオをじっくりと見ているような方にあまり関係ない。じゃあ普通方式、何があるかというと、これは自筆、自分で書くというものと、公正証書。まあこの2つが実際にはもっともよく使う方法ですね。自筆と公正証書をいいとこ取りというのか、中間的なものとして秘密証書遺言というものがあるというかたちになります。

遺言書の種類と選び方

じゃあこれから遺言書を書こうという人が、自筆証書にするのか秘密証書にするのか公正証書にするのかということをどうやって選ぼうかという話をこれからしていきます。

(2:02~4:11)
その前に1つ理解して頂きたいのが、遺言書って何のために作るの?っていう話です。これはだいぶ前のこのシリーズで説明をしたんですけど、そもそも遺産相続のゴールはどこなんだろう?という話でいうと、不動産であるとか、預金であるだとか、株だとかね、こういった第3者機関、例えば法務局が管理してます、銀行が管理してます、証券会社が管理してます、こういった財産を管理してる所に手続してもらうために何が要りますかっていったら、手続だから書類が要りますよと。で、その書類どんなものがありますかってことで、今までは遺産分割の話をしてきました。遺産分割の協議、話し合いをしてその結果を書いた書類、これがあればいいですよ。こういった話をしてきたんですが、そもそも遺言書があれば、遺言書を持って行けば不動産の名義を変更したり、預金を払い戻したり、株の名義を変更するということができます。
そうすると遺言書を作る上で1番大事なのは何かといったら、遺言書を法務局や銀行や証券会社に持って行った時に、手続がそれで受け付けてもらえるのかということが必要になるわけです。

遺言書の種類と選び方

(4:12~5:55)
そういった意味でいえば先ほどいった3つ、おぼえていますか。自筆証書、秘密証書、公正証書、どれもちゃんと書いてあればちゃんと手続ができます。じゃあどうしようかという話なんですけど、それを判断するにはそれぞれがどんな制度で、どんな作り方をして、それぞれメリットデメリットどんなことがあるのかっていうのを理解しておかなきゃいけない。
まず自筆っていうのは1番楽ですよね。全部手書き。そうすると、いいところは何なんだろうといったらまずは手軽ですよね。お手軽です。それからこれといって費用がかかるわけでもないです。じゃあ何が問題なんだろうっていう話でいうと、自分で全部手書きで書きますから、例えば無くなってしまう。どこかにいってしまったら、遺言書の目的何だったって話でいうと法務局や銀行だとかに持ち込むことなんですけど、無くなっちゃったらもう持ちこむどころの話じゃないですね。あとそれから、自分で手書きで書くもんですから、似たようなものを偽造されてしまう危険もあります。

遺言書の種類と選び方

(5:56~8:26)
じゃあ公正証書遺言、これはどうやって作るかというと、これは公証役場というところで公証人という人が聞き取り書きをします。まあイメージでいうと、みなさんあまり警察のお世話になったことはないと思いますが、警察が人の話を聞いて調書を作るとか手続があるんですね。話を聞いて、こういうふうにまとめて、これでいいかと。あんたがこれを言ったということで名前と判子を押してくれと。そういったものです。それを誰がやるかといったら公証人という方がやります。いいところは何かというと、公証人が作ります。公証人でないと作れないものですので、偽造されるという危険がまずないですね。それからあとは、公証役場というところでしっかりと保管してくれますので、無くなってしまうという危険もまずないだろうということがよくいわれています。じゃあデメリット何だろうという話でいうと、そりゃあ当然ですけど面倒ですよね。行ってすぐ作れるわけじゃないですから、まずは公証役場に電話をして、時間を予約して、それから公証人の先生と会って作らなくてはいけない。面倒くさい。それから費用がかかる。この費用というのが一律に決まっているわけじゃないんですね。どれくらい内容が複雑なの?つまり1人にあげるのか2人の人にあげるのか、3人の人にあげるとか書いてあるのか。それからあげるという財産がどれくらいの金額なのかということによって、費用が上下する。私の経験上、公証人の費用は10万円くらいで収まることが多いんですけど、若干複雑だったり遺産が多かったりすると公証人に10万円以上のお金を払わなきゃいけないなって話になる。

遺言書の種類と選び方

(8:27~11:19)
じゃあ秘密証書、どういった制度かというと遺言書自体は自分で作ります。そういう意味では自筆に近いです。ただ自分で作った遺言書をそのまま自筆証書のように持っているんじゃなくて、公証役場に持って行って公証人の認証を受けます。ということでいうと、公証役場に持って行かなくてはいけないので、若干面倒だよねという話もありますし、公正証書を作るのに比べればまあ全然安いですけど、若干認証の費用がかかりますねということになる。あまりお手軽でもない。ちょっと面倒くさい。費用もちょっとかかる。じゃあ何故わざわざこんな事やるのっていうとですね、これは公正証書で作るときにですね、証人2人、この人を立ち会わせなきゃいけないんですね。別にこれどなたでもいいんですが、財産をもらう人は困るんですけどね。その辺の近所の人でもいいし、財産もらわない親戚の方連れて行ってもいいんですが、へたに知ってる人を連れて行ってしまうとこの証人の人から中身が漏れちゃうかもしれないんですよね。ということで何がいいかというと、中身がバレない。自分で遺言書作って持って行って、その封筒持って行って、その封筒に認証しましたって紙を貼りつけてもらうだけですから、中身見せなくていいんです公証人の人たちにね。そうすると中身がバレないというのがいいなという話になります。この辺のデメリットでいうと中間的なものですね。どういうことかっていうと、見ましたよっていう封印みたいなものです。封筒にペトっと紙を貼ってもらいますので、中開けて偽造するってことはもうほぼ無理だって話になりますけど、これ持ってるのはどこで持ってるかというと公証役場で保管してくれません。自分で持ってなきゃいけないので、無くなってしまうという危険はありますよということです。そうすると、どういうことかというとですね、どうしても証人に知られたくないんだけど、自筆はちょっとねという人は、秘密証書にするというところが一般的にいわれていることです。

遺言書の種類と選び方

(11:20~14:37)
ただ一般的なものの本などを読むと、大体こういうことが書いてあるんですが、実務の立場からいくともうちょっと違った視点も必要になってくる。例えばどういうことかというと、私たちは遺言書が出てきてから争いの場に立ち会うことが多いので、そういった争いを防止するという意味でいうと絶対にお勧めなのがこれです。公正証書にしてくださいねって話します、可能であればまず公正証書にしてくださいねってことを説明します。若干お金がかかりますけど、遺言書がちゃんとしてないと、遺言書が無くなってしまうと、結局遺産を引き継ぐためには遺産分割協議書を作らなくてはいけないということになります。そもそも遺言書が無効だとかいう話になると、相続人の方たちが揉めますので、たいへんすごい争いをすることになる。そのための時間と費用というコストを考えると公正証書を作る費用なんて微々たるものです。あとから揉めたときのことを考えると。ですので何としてでも公正証書を作ってください。で、何で公正証書にしとくといいのかというと、この人がポイントなんですね、公証人。この方がどういう方かというと、元裁判官や元検察官。それもかなりのしかるべき地位にあった方がなります。それも何十年も勤めあげて定年直前になります。ということで法律のプロ中のプロなんですね。そうすると遺言書、これおかしいんじゃないかって話で揉めた場合でも、公正証書になってると元裁判官の公証人がですね、これでいいんだというふうに作ってますから、立ち会って。なかなかひっくり返ることがないんですね。

遺言書の種類と選び方

ということで揉め事を防ぐということでいうと間違いなく公正証書にしましょうという話です。ただどうしても公正証書を作ることができないという場合もあるでしょうから、そういうときはやむを得ず自筆という形になるのかなというふうに考えてます。可能な限り公正証書にすべき。あと1つ、自筆で何が問題かというとですね、文章を全部自分で書きますよね。そうすると、なかなか遺言書の文章っていうのは普段書くような文章じゃないですから、手続する時に受け取った法務局や銀行で、これどういうふうな意味なんだということで解釈が難しいような、一義的に何をしたいのかわからない事が出てくるということもあるんですけど、さすがに公正証書にするとプロが文章自体は作ってくれますので、中身を聞きとって。そうするとまあ、読んでわからんという文章を作ることはない。そうするとまあやっぱり、どう考えても公正証書がお勧めですよと。どうしても公正証書が作れないという場合に自筆にしてください。しょうがないですねというのが、基本的な弁護士としてのアドバイスということになります。
ということで、まずは遺言書の書き方や中身に入る前に、遺言書にどんな種類があってどれを使うべきかというお話をさせて頂きました。ご静聴ありがとうございました。

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